スタッフ見聞録
2015. 3/12-19
☆グリーンランド、イルリサットとカンゲルルススアーク
イルリサット
グリーンランド最初の夜を過ごす、ホテル・アークティック(4スター)。
イルリサットで、及びグリーンランド全体でも最も高級なホテルと認識されています。
ディスコ湾を見渡す丘(というか岩)の上に建っていて、客室やレストラン、カフェなどのキャパ、コンフェレンスルームなどの施設面では確かに一番でしょう
。
飛行機の中から見た海は凍っていたけど・・・ひょっとしてやはり凍っている・・・・?
現地のガイドに電話してみると、明日予定していた氷山クルーズは催行できないとのことで、代わってセンメルミュート・ハイキングに行くことに。
客室は皆ダウンタウンと湾を望みます。
Wifiは有料で、レセプションで支払ってコードをもらいます。
ホテルにより異なりますがここは1時間100クローネ、24時間300クローネ。
例えば2時間の場合連続して2時間ではなく、使用した時間だけなので、こまめにログインアウトすればメールの送受信や調べものくらいはそこそこ使えます。
グリーンランド全般がそうでした
。
シンプルで明るい感じ。
ベッドは北欧サイズです。
ミニバーやお茶セットはありません。
バスルームはさらにスタンダードクラス的な感じ。
ちょっと狭いです。
窓は南西向きで、夕日がきれい。
夏はミッドナイトサンが楽しめるでしょう。
雲が多そうだし早めに夕食をとって早く寝よう。
こちらは1Fのメインレストラン。
夜はちょっと高級感があります。
その2Fのカフェテリアはもう少しカジュアル。
まだ時間的に早かったけど(18時)既に賑わっていました。
ここの窓側に陣取って、夕日を見ながらディナーとしよう
。
沈み行く夕日の手前は
ホテルが飼育しているらしい犬舎。
犬ってほんとに寒さに強いんだなーと感心するも、どうやら彼らは特別に強い品種なのだということがわかりました。
世界でも指折りの古い犬種、グリーンランド・ドッグなのです。
彼らは特に寒さに強く-50℃まで耐え、雪の上でも平気で寝るんだそうです。
メニューはバーガーやピザなどの軽食のほか、肉料理もシーフードもありました。
これはタパス。グリーンランドで獲れるシーフードをアソートとしたものです。
ハリブート(オヒョウ)のアンジェリカ風味、スノークラブ、ホタテを揚げたもの。
1人ならこれとパンとビールで軽い夕食になります。
デザート代わりにグリーンランディック・コーヒーを。
アイリッシュコーヒーの変形で、より強いそうです。
ウィスキー、カルーア、グランマニエとコーヒー、最後にホイップクリーム。
後で値段見てビックリ(約2,600円)。
翌朝、窓からの眺めです。
さらに曇っている感じ・・・。
朝食は1Fのメインレストランで。
やはりスイカは外せないのですねえ。
ホテルはダウンタウンからはちょっと離れています。
歩けなくはないですが1時間おきくらいに無料のシャトルがあるのでそちらを利用しましょう。
←空港の方へ行く道。
思わず少し歩いてみたくなったのですが、そのちょっとがパワーを要する・・・。
雲が広がったり晴れ間が出たり。天候は結構変わりやすいようです。
ふと窓の外を見るとダイヤモンドダストが舞っていて、向こうに虹が出ていました。
セルメルミュートへ。ダウンタウンの外れまで車で行って、広い犬舎から歩き始めます。
歩いて行くので「ハイキング」と名づけられたオプションですが・・・。
冬はしっかり装備していかないと苦行になるかもです。
この辺りはイルリサットに人が定住する前、イヌイットの集落があったところ。
今は世界遺産指定地区の中です。
氷山のカービング(分離)で突如大波が起こり、大怪我や最悪の場合は死に至ることがある・・・・・・だから水際に近づいちゃダメ!~と書いてあります。
←EXTREME DANGER!
<めっちゃ危険>
少し登ります。
途中、階段も整備されていますが雪で段が埋もれているので利用できるのは手すりくらいですかね・・。
今年はとにかく雪が多いそうです。
今日はデンマーク本国からの旅行者3人と一緒でした。
グリーンランドでは地元のグリーンランド語とデンマーク語が一般に話されます。
ひとり毛色の違う私に何語を話すかと聞かれ「へたな英語」と言うと、このツアーの公用語は英語に決定。
デンマーク人も殆どの人が英語を普通に話します。
ちなみにグリーンランド語は世界で最も難しい言語と言われているようです。
どんよりとした空ですが、充分にヘブンリーな眺めでした。
吹きっさらしの丘の上で立ち話をしていましたが、いっちょらいのシェルジャケットのおかげで意外と平気でした。
防寒具の決め手は「いかに風を通さないか」です。
下の方に人が見えます。
ダウンタウンから歩いて来れる近さにこんな光景が展開しているのがすごい
。
今日はこのホテルへ移動です。
ダウンタウンにある便利なホテル、ヴィード・ファルク。ここは中心に泊まりたい方、個人旅行者に人気です。
左にチラッと見えているのがホテル・アークティックです。
今回は満室に近く、残念ながら町側の部屋でした。
全体的にやはりホテル・アークティックよりはスタンダード感がありますが、広さ的にはこちらの方がややゆったりしてるかも。
Wi-fiはやはり有料です。最大2時間単位です。
しかし、ホテル・アークティックにもないバスタブがありました。
部屋に冷蔵庫やお茶セットはないのですが、1Fのレストラン前でコーヒーや紅茶が自由に飲めるようになってはいます。
部屋へ持って行って飲んでもいいと思います。
このロビーエリアは薄暗くて赤い絨毯とかショーケースの展示などがイヌイットっぽい。少なくても「欧」じゃない。
この雰囲気がこのホテルの味でもあるし、明るい欧風の他のホテルとは、好みが分かれるところでしょう。
ホテルのレストランはそこそこキャパもありメニューも豊富なので、宿泊者以外にも利用されているようです。
面白いのはローカルなメニューを含めたいわゆるウエスタンフードメニューの後に、同じくらいタイ料理のメニューがあるのです。
オーナーらしいオバちゃんはどうみてもイヌイット系だったけど・・・。
そこでタイ料理とグリーンランド料理?を一品ずつ頼んでみました。
タイの春雨入りサラダはすっごく辛く生ニンニクが強烈。美味しいんだけど。
FinWhaleのステーキ、というもの。つまりナガスクジラのステーキです。
これはですね。
まずくはないんですがクジラ特有の臭みがそのまま生かされていて、ある意味これも強烈なテイスト。
ウエイトレスが2人いて、イヌイット系なのかタイ系なのか不明でした。
ホテルを基点に少し町を歩いてみました。
ホテルを出てすぐ見に右の方を見るとこの風景。
教会もあるし向こうに氷山が見えていて、なかなかいい画角なのです。
何やら教会の方へ人が集まっているようなので野次馬しに行って見ます。
凍った湾の上をローカルやツーリストが歩いて行く・・・?
湾が凍結し、漁に出られない猟師たちがアイスフィッシングをして少しでも収入の足しにしているのだと、後で聞きました。
湾を右に見ながら住宅地を歩いて行くと、ホテル・アイスフィヨルドがあります。
写真の右の建物です。
道から少し下るかたちでウォーターフロントに建っています。
ここはダウンタウンから写真のような路面状況で歩約10分です。
しかも歩きやすい住宅地の道で、湾に面しているのでこの歩きは苦にならないです。
外観はカジュアルなのですが、中はとってもキレイ。
そして他のホテルに比べて洗練されている感じ。
泊まってないんだけどちょっと見せて?と言ったら女性のマネージャーが出てきて部屋も見せてくれました。
去年の9月は日本からのグループで全館満室になった日があったんですよ。
と、彼女。
全室湾に面しているので人気があるのだそうです。
客室はシンプルですがこじゃれた感じできれいです。
今回は泊まれなかったけど最終日の夕食にレストランだけ利用しました。
結構流行っているので予約は必要です。
雰囲気がいいし料理もいいし。カップルも多かったですね。
写真はカンゲルルススアークのジャコウ牛ステーキ。
これは赤みの美味しい肉でした。
雪が積もったままになってますが(この辺がゆるいかなあ)、レストランの前は広いテラス。
ここから氷山がぷかぷか見えるはすです。
ここで少し犬の話。
人口(4,000人)と犬口がほぼ同じだという
イルリサットでは、
広い敷地に「飼育」って感じのところもあるし一匹だけ飼ってる家もあるし、やばいのはつながれずにふらふらしているのもいて。。町でよく会うんですよね。
ひたすら目をそらして通り過ぎるので写真は撮れてないのですが・・・。
私はおろかにも犬ぞりの犬は皆シベリアンハスキーだと思っていて、しかし大きいなあ(カナダの犬ぞりドッグより2まわりくらい大きい)とか、よく遠吠えするなあとか(絵に描いたように真上を向いて)思っていたのです。が、こちらの犬は
グリーンランド・ドッグ。
という、4000年前にさかのぼる歴史ある犬種なのです。
血統を守るため、この町では他の犬種を飼ってはいけないそうです。
そういう訳で2ヶ月にしちゃでっかい子犬。しかしかわいすぎる。
ダウンタウンの中心、っていうのがどこなのかよく分かりませんがあえて言うとこの建物を中心とした辺りでしょう。
ワールドオブグリーンランドという現地ツアー会社のオフィスで、ホテル・アークティックのシャトルバスもここがダウンタウンの乗降場所になっています。
ダウンタウンにはSPARとスーパーマーケットがありますが、少し歩くと写真のショッピングセンターが見えます。
スーパーマーケットのほかにホブロフスのショップもあり、食品や衣類、雑貨など品揃え豊富。
町のお店の中では一番大きくてキレイです。
私のギモンは、なぜ缶ビールが無いのか・・・・(みんな瓶)。
イルリサット最後の日の朝。
やっといい天気に。
同じ場所なのに晴れていると全然印象が違います。
結局クルーズはあと10日くらいダメそうだということで、ガイドによれば15年やっていてこんなことは初めてだ、と。
仕方ないのでもう一度、今度はひとりでセルメルミュートへ歩いて行ってみました。
日曜日なのでローカルの家族連れも来ていました。
昨日はガイドがいたので何も考えずに後をついて行きましたが・・・
いざ1人で来るとどっちだか分からなくなりました。
ボードウォーク消えてるし。
どうも違う気がするけど足跡があるからここから登ろう・・・。
おお昨日も見た眺め。
光があるとまた違いますねー。
ローカル?後をついて行きたかったけどあまりにも足元が危険なので引き返し・・・。
この辺りはノルディックスキーのトレイルにもなっているよう。
広々として緩やかな起伏も気持ちよさそうです。
そうしているうち、また雲行きが怪しく・・・・。
帰り道はとにかくローカルの後をつける。
このボードウォークが見えていたのか?
恐るべし、ローカル達。
後から聞いた話ですが(始めに言っといてよね)、ガイド無しでこういうところへ行く時はホテルに告げていくのが望ましいと・・・。
確かに、人のいないとこでコケて足でも痛めて・・・なんて可能性もありました。
そういう時は野犬達は助けてくれるんだろうか、或いは・・?
(ゾーっ)
日没の頃、またキレイに晴れてくれた。
(そしてこの後また曇る・・・)。
グリーンランドへ!
イルリサット
カンゲルルススアーク郊外
スタッフ見聞録