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スタッフ見聞録

2002.7/22-7/26☆
スイスアルプス・ハイキング備忘録

随分時間が経ってしまったのですが記録として残しておきたいと思い掲載します。 写真も結構紛失しており、簡略にポイントだけ記します。



コース1・グリンデルワルト基点
グリンデルワルト⇒フィングシュテック1391m⇒シュテーレック1650m




フィンデルシュテック行きのゴンドラは、駅から15分くらい歩いたところにあります。

乗ったらもうあっという間に着きます。

右下にグリンデルワルトを見ながら、崖っぷちを歩いて行きます。

初めて見るオシャレな茶色のブタ。




なだらかな樹林帯を抜けると、岸壁の下に沿いながら進みます。

振り返ると眼下にグリンデルワルトが一望できます。

岸壁の下を過ぎると急斜面のアルプ。可憐な草花が沢山風に揺れて咲いています。

やがて道が険しくなったと思うと、きつい登りの連続


サラマンダー!


きつい登りから開放されると、摩訶不思議な生物が登場。

つやつやの黒いボディ。人が近づいてもこの姿勢のまま前を見ています。

じーっつと見つめていると通りがかりのハイカーがSalamanderと教えてくれました。

このコースで10匹くらい見かけました。




シュテーレックはレストランが一件あるだけ。人の気配がありません。

何組か会ったハイカー達はみなここを通り過ぎてさらに登って行きます。
ここから3時間くらい登るとシュレックホルンの山小屋があるそうです。

開けた草地からは氷河が正面に。






帰り道、向こうから羊3兄弟に出会いました。

しばらく見つめあった後、道を譲ってくれました。
ありがとね。
予想に反し、軽いファミリー向けコースではなかったです。
グリンデルワルトから移動などを含めても3時間あれば往復できるので、一汗かきたいときなどにちょうどいいです。
眺めや花など特筆することはないかなと思いますが、サラマンダーは一見の価値あり。




この後ミューレンへ移動。

ブライトホルンの眺めがよいホテル・アルピナに泊まりました。

広いバルコニーがあり、眺めはよかったです。


コース2・ミューレン基点
ミューレン⇒シルバーホルン2970m
ビルク2676m⇒アルメントフーベル1907m⇒ヴィンターエッグ1578m⇒ミューレン



まずはゴンドラを乗り継いで、シルトホルン展望台へ登ってみました。
日本の方も多かったです。

ハイキングをしていると、ただ高いところから見渡すことに感動をおぼえなくなりました。

早々に下り、次のビルクで「え、ここで降りるの?」という視線を浴びつつ、ただ1人下車。
人気配無く、ブルドーザーが行き来するような道を1人で下り始めます。
砂利と瓦礫の殺伐とした世界。ほんとにここでいいのかと不安になりつつふと見ると、瓦礫の斜面はすごいお花畑だった・・・。
このコースはフラワートレイルと呼びたいほど花が多かったです。
花はこちらにまとめました⇒花を見る

ここからアルメントフーベルまでの写真が見当たらず・・・。
この日はまたとない快晴。澄み渡った青空に白い雪を抱くベルナーオーバーラント山群を真正面に望み、燃えるような緑豊かな斜面を下るこのコースは絶景以外の何ものでもありませんでした。




時々滑って降りたくなるほどの、終始きつい下り。ストック必携です。
しかしこのきつい傾斜を下っているのは私だけで、皆登ってくるんですよね。
ここは眺め的に下りだと思うけど・・・。

足元は常に緊張気味。傾斜きついです。

だいぶ下って来ました。
花で時間をとったこともあり、ここまでで約2時間くらいかかりました。




この丘の向こうがアルメントフーベルです。

この辺りからハイキングコースは色々なバリエーションがあります。




文句なしの快晴。

全てが絵になります。




アルメントフーベルの駅とレストラン。

ミューレンからケーブルカーで5分で登れる景勝地です。




新しいのでつくりが近代的な感じ。

レストランもグループに対応できるキャパがあります。




景色がよい、などというレベルではありません。

絵葉書の中に入っちゃった感じ。




牛も幸せそうです。




ブライトホルンもぐっと近く見えます。

ここから2時間弱かけてヴィンターエッグに下りました。
やはり登って来るハイカーが多かったです。

魔法がかかったような晴天の下、すれ違ったハイカー達の笑顔が今もよみがえります。

ベルナーオーバーラントの3本の指に入るコースでは?
傾斜がきついので、ストック必携で花を見ながらゆっくり下ればよいと思います。
下りとはいえ2時間の行程を経て到達するアルメントフーベルは感動的です。


コース3・ブリーク基点

ブリーク⇒フィーシュ⇒フィーシュアルプ2212m⇒エッギスホルン2869m⇒山頂926m⇒フィーシュ




曇天の朝、濃い霧の中をロープウエイで登って行くと、頂上ではいきなり光が射し天上の世界に降り立ったようでした。

降りたところでもヨーロッパ最長のアレッチ氷河は充分に望むことができます。

健脚の方はさらに山頂に登るとこんな感じ。




岩場なのでストックは邪魔なだけ。

足場が悪いし高所恐怖症の方はお勧めできません。

下から霧が上ってきては岩の屏風に跳ね返され、頂上はいつも晴れていました。

ベルナーオーバーラントからツェルマット方面に移動する時、いずれにせよ経由するブリークで降りて、ヨーロッパ最長のアレッチ氷河を見て行こうというシュミレーションを実行してみました。
展望地に登ってハイキングまではせずに降りれば可能だと思います。アレッチ氷河はさすがにすごい景観でした。
フィーシュへの下りのハイキングはシャモニーを思わせる景観。
霧が濃く、上から凝視するスタインボックに会えたのが収穫でした。


コース4:ツェルマット基点

ツェルマット⇒シュヴァルツゼー約2,500m⇒ヘルンリヒュッテ3,279m



健脚向け登りの中級コースの代表的なのがこのヘルンリヒュッテ。

さわりだけとはいえ、一応マッターホルンの登山の一部ができるというのも大きな魅力です。




本格的登りに入る前までは、魔王の城へ近づいて行くような感じ。

すごい霧の中だったので特にそんな印象でした。

これはハイキングではなく、やはり登山という気がします。




最後の登りはこんな感じ。

ストックは邪魔だし危ないので、この下に自己責任で置いておくか、コンパクトにまとめ背負います。

道は一応ありますがどこに足を降ろすかはその都度考えながら、時には手も使い登ります。




結局ずっとこんな天候で、山は殆ど見えませんでした。

負け惜しみのようですが、時にはこういうのもイマジネーションをかきたててよいものです。

目で見えなければ心で見る・・・!そんなことができるのがマッターホルンという山なのでは。

霧の中に隠れた巨大なものの存在を感じながら、インスパイアされた体験でした。



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